日本音響家協会賞は、音響芸術家と音響技術者を対象として創設されたもので、音響の分野において独創的・飛躍的な成果をあげ音響分野の進歩に大きく寄与し、それによって音響家の繁栄に著しく貢献したひとに贈られます。
この賞は、原則として個人を対象とし、毎年贈られます。受賞者には賞牌と記念品を授与します。贈賞式は、毎年5月に開催される日本音響家協会定時総会で行います。
2024年会賞
ヤマハデジタルミキサー・プロジェクトチーム
[チームリーダー:岡林 昌明/今井 新]
●贈賞理由
プロ音響のブランドとして、デジタルミキサーのリーデングチームとして革新的なアイデアとユーザーフレントリーな製品を開発し続けてきた企画・開発・製造の総合チームは、国内外を問わずワールドワイドスタンダードとして高い評価を受け、デジタルミキサー製造チームとしての不動の地位を築かれました。
音響芸術に携わる技術者の作業を軽減し、創造力を引き出すための積極的なアプローチ、アナログの置き換えにとどまらずワークフローを改善するためのクリエイター目線の取り組みは、常に進化し続け、先進的な技術とユーザビリティの両面で業界のスタンダードを確立されました。音響クリエイティブ機器の必需品として音響業界に革新をもたらし続け、ユーザーのパートナーシップを築き上げてきたチームメンバーの功績を称えて、日本音響家協会賞を贈ります。
●功績(年代別・主なもの)
1995年:02R
AES/EBUやADAT、TASCAMなどの各フォーマットに応じたI/Oカードを装着するオープン・アーキテクチャー設計を採用したレコーディングコンソール。世界中でプロジェクトスタジオやパーソナルスタジオが生まれるきっかけとなった。2000年:PM1D
PMシリーズ初のデジタルコンソール。コントローラーとDSP Engine、I/O Unitをコンポーネント化することで、外来ノイズに強く、かつ柔軟なシステム構築が可能となった。
2004年:PM5D(企画担当:岡林)
PM1Dに迫る音質を有しながら、ミキシング規模はPM1Dの半分(0.5)なのでPM5D。“アナログミキサーから簡単に置換えできる”ための配慮が多く盛り込まれ、ライブ現場のデジタル化が大きく進んだ。
2005年:M7CL(企画担当:岡林)
「アナログミキサーは本当に簡単なのか?」という質問を自分たちに投げかけることから開発がスタート。新たにタッチディスプレイを採用することと同時に、従来の「十字キー/ダイヤル/ENTERキー」の排除を決断。中規模ライブや設備、教会などの定番ミキサーとなった。
2006年:LS9(企画担当:岡林)
SR現場で必要とされるシステムそのものをデジタル化し、一人で持ち運べるほど軽量でコンパクトなミキサーに凝縮。“ミキサーだけでなく、SRシステムそのものをデジタル化する”コンセプト。小規模現場の定番ミキサーとなった。
2012年:CLシリーズ(企画担当:岡林 / グローバルマーケティング担当:今井)
現場の状況変化に素早く対応できる操作性と、柔軟なシステム構築を両立するため、音の進化に加え、M7CLのUI資産とオーディオネットワークDanteを融合。CLシリーズの登場により、音響業界におけるDanteの普及が一気に進んだ。
2014年:QLシリーズ(企画担当:岡林 / グローバルマーケティング担当:今井)
CLシリーズの核となる要素をコンパクトなサイズに凝縮。中小規模のライブSRや設備音響だけでなく、コーポレートイベント等での利便性を高めるため、Dugan Automixerを新規搭載したオールインワンミキサー。CL/QL/Dante/Duganは業界定番となった。
2015年:RIVAGE PM10(ソフトウェア開発指揮:岡林/グローバルマーケティング担当:今井)
音質、操作性、機能、信頼性、拡張性など、あらゆる要素を徹底的に磨き抜いた、真のフラッグシップ。
新開発の「Hybrid Mic Pre」は伝統のナチュラルサウンドを極めたアナログ部と、Rupert Neve Designs社のトランス回路とSILKをモデリングしたデジタル部により、音楽的で空気感豊かなサウンドを実現。
2020年:RIVAGE PM5/PM3(企画担当:今井 / ソフトウェア開発指揮:岡林)
RIVAGE PMシリーズの性能を軽量かつ直感的操作が可能なボディに凝縮した、コンパクトなミキシングシステム。国内ホールの音響調整室に設置した際のサイトライン確保にも重点をおき、短い奥行きにこだわった。コロナ禍の発表となり、好評の声をいただくも十分な生産が行えない状況が続いた。
2023年:DM3シリーズ(企画担当:今井 / ソフトウェア開発指揮:岡林)
ヤマハ史上最小のデジタルミキサー。提供すべき価値を「様々なお客様に様々な用途で使っていただける柔軟性」と定義し、多彩な機能と優れたポータビリティを凝縮。多様性の視点も取り入れ、チャンネル名の多言語化やゲストモードなど、言語やスキルの異なる複数のユーザーが使用する用途にも対応。
2023年:DM7シリーズ(企画担当:今井 / ソフトウェア開発指揮:岡林)
ヤマハ最新のデジタルミキサー。エンジニアの仕事を「Technical Job」と「Creative Job」に分解、前者の時間を大幅短縮するために、ユーザーインターフェースの継承と革新に取り組む。AI技術を活用したAssist機能や拡張コントローラーなど、新提案も数々投入。DM3とともに、音響業界でいま最も注目を集めている製品のひとつ。
●チームリーダーの経歴
岡林 昌明
1987年 ヤマハ創業100周年、デジタルミキサー元年(DMP7)に入社し、開発部配属
2003年 商品プロデューサーとして商品企画と開発を兼任
2015年 商品開発グループリーダーとして商品開発を指揮
今井 新
1998年 ヤマハPA大阪営業所のインストラクターとしてキャリアを開始
2005年 ヤマハCA東日本営業所にてPA機器の卸営業と国内マーケティングを担当
2008年 ヤマハ本社にてデジタルミキサーなどのグローバルマーケティングを担当
2017年 ヤマハ本社にてデジタルミキサーなどの商品企画を担当
2023年受賞
山本広志(やまもと ひろし)
●受賞理由
公益財団法人富山県文化振興財団職員として、富山県民会館、富山県教育文化会館、新川文化ホール、富山県高岡文化ホール等に勤務し劇場管理業務や自主企画事業を担当、利用者目線に立った運用を実施し、1996年からは企画運営ならびにボランティア養成事業の講師を務め、ホールを効果的に利用できる人材の育成に貢献しました。
また、地域創造ステージラボ・高岡セッションコーディネーターをはじめ、全国各地のアートマネジメントセミナーや舞台技術セミナー等の講師を務め、多くの舞台技術者の技能向上に尽力しております。
以上のように長年、公共ホールの技術者として館長職などで培ったノウハウをマネジメントに活かし、2018年4月から公益財団法人高岡市民文化振興事業団のプロデューサーとして自主事業を統括しながら、通年開催の街角コンサート(年間35回以上・配信ライブ含)や観光地における芸術表現活動の動画制作などに取り組み、魅力ある地域文化の発展に寄与しています。
これらの功績を称えて日本音響家協会賞を贈ります。
●経歴
●功績
2019年 ユニークベニューTAKAOKAプロジェクト
高岡市どこでもステージ事業
オンライン発信支援事業
2022年受賞者
持丸 聡(もちまる あきら)
●受賞理由
日本音響家協会のさまざまなセミナーの企画や講師を担当し、日本における音響家の技能向上に寄与し、その内容は次の世代に引き継がれていて、持丸氏からは協会の設立趣旨に沿った会員へのご指導をいただいている。
今後におかれましても、さらなるご支援を期待できると共に、これまでの実績に感謝を込めて協会賞を贈ります。
●経歴
●功績(日本音響家協会関連)
●特記事項
2021年受賞者
松本 泰(まつもと やすし)
●受賞理由
音響機器設計・音響設備設置・仮設音響の現場体験を活かして、商用電源の正しい使用法やトラブルの解決法など、具体的な手法を構築して、所属社内だけでなく広く本協会等にて「音塾」としてワークショップを開催してきた。
松本氏の実演を交えた解説は高評で、多くの音響家のスキルアップに繋がっている。
今後は、電気音響機器にとって最も重要であるAC電源の正しい知識を後進に伝えていただくことを望むと共に、これまでの功績を讃えて日本音響家協会賞を贈ります。
●経歴
●功績
●講師歴
●特記事項
2020年受賞者
新谷美樹夫(しんたに みきお)
新谷氏のジャズへの積極的な取り組みは、横濱ジャズプロムナード、東京ジャズ、岡崎ジャズストリート、今治ジャズタウンなど国内のジャズフェスティバルなどへ参加、また海外においてはニューヨークやバッファロー等での演奏活動で明らかです。
それらの経験をもとに、金沢市に「ジュニアジャズオーケストラ(小・中・高校生)」を設立し、音楽の啓発育成活動を推進するとともにベルギーやスペイン等、海外のジャズバンドとの国際交流も深めています。
また、地域の音楽イベント「金沢ジャズストリート」を立ち上げ、現在はプロデュース担当をされています。
常に新たな音楽と音響の創造に情熱を傾けていて、音楽の魅力を若者へ伝えていく姿勢は高く評価されており、多大な功績を重ねて来ました。これらを称えて日本音響家協会賞を贈ります。
●経歴
●功績
2019年受賞者
大津 直規(おおつ なおき)
大津氏は長年に亘り、コンサートホールやレコーディングスタジオ等でピアノ調律師として第一線で活躍されると共に、後進の育成に尽力されてきました。
私たち音響家にとってもピアノは身近な存在であり、関わることが多い楽器です。
しかしながらメカニズムが複雑で、楽器技術者に頼らなければ楽器本来の性能を引き出すことはできません。楽器技術者の役割はアーティストが彩りを創るために、楽器をフラットな特性に整えることであって、これは、サウンドシステムチューナの役割に通じるものがあり、より良い音を聴衆に届けることを使命とする音響家にとっても、必要不可欠な存在です。
先人の築いた調律理論を自身の経験を通じて常に探求し、正しいことを正しく伝えるということに情熱を持って取り組んでこられた大津氏の功績は高く評価されており、音楽の創造に多大な功績を重ねて来られています。これらを称えて日本音響家協会賞を贈ります。
●経歴
●著書
●学術論文
●研究テーマ
2017年受賞者
内藤 博司(ないとう ひろし)
演劇の音響効果一筋に歌舞伎から新派、ミュージカルに至るまで、さまざまなジャンルで演目に最も相応しい音響効果を作り上げてこられ、作品や俳優の機微を音で表現し、魅力を最大限に引き出す優れたプランナーであると共に、後継者の育成にも注力され、この大きな功績を讃えて日本音響家 協会賞を贈ります。
●経歴
●功績 (最近の参加作品)
2016年受賞者
佐倉 住嘉(さくら すみよし)
佐倉氏はDr.ボーズと共に日本法人を設立。1979年に発表された802スピーカは音響業界にポータブルSRに革命を起こし現在に至ります。
また、佐倉氏の発想により開発されたベストセラー101型小型スピーカや、業務に不可欠な各種吊り金具などのオプション整備は、業務音響環境を一変させました。
起業家としてだけではなく、先駆者として音響業界に多大な改革をもたらした功績は、業界枠を超え計り知れません。これらの功績を称えて協会賞を授与いたします。
●経歴
●職歴
2015年受賞者
佐々木 英世(ささき ひでよ)
映画における音響効果の第一人者として、様々な作品を担当されておられます。
効果音、音楽、台詞、そして作品の演出意図とのバランスを第一とするスタンスで音響家の手本となり、効果音による「化粧」を施す匠の技は作品に一層の輝きを加え、多くの人々に感動を与えました。
また作品を左右するほどの影響力がある「音響効果」「効果音」の有用性と魅力を一般にアピールするとともに人材の育成にも尽力され、文化芸術の発展に寄与されました。この功績を讚え日本音響家協会賞を贈ります。
●経歴
●功績
2014年受賞者
浅原 勇治(あさはら ゆうじ)
日本の伝統的な邦楽のSRまで過大音響でなければならない風潮の関西の地において、及川公生氏などによる教示の下、高砂高校ジャズバンド部のチャリテー公演を長年支援して多くを学ぶことでジャズの本質をわきまえ、ひたすら生音(出音)を大切にし、その自然で心地よい音に仕上げる音響デザインは高く評価されています。この功績を讚え日本音響家協会賞を贈ります。
●経歴
●功績
2013年受賞者
特別賞
本 輝夫(もと てるお)
本輝夫氏は、舞台技術者の連携や技術力アップの重要性を早くから認識され、積極的に舞台関係者と集い、わかりやすく優しく、時には厳しく指導されてきました。
活動は金沢市に留まらず、広い見地から北陸全体のネットワークを目指し、当協会の北陸ブロックの設立に尽力されました。2000年には「小音響かわらばん」を創始され、そのことで北陸の文化施設の活動やスタッフの顔の見えるネットワークを構築されました。
これらの長年にわたる活動は、舞台技術者の後継者育成やスタッフの技術力向上と、音響文化の創造において多大な影響を与えてこられました。
ここに功績を讚え、日本音響家協会賞特別賞を贈ります。
●経歴
●主な功績
2012年受賞者
豊田 泰久(とよた やすひさ)
音響の基本となる音響空間の創造において、音響界へ広く影響を与えてこられました。作品となる多数の国内コンサートホール設計の成果は、海外の音楽ホール設計においても高い好評を得て、音響・音楽の世界に幅広く貢献されています。ここに業績を讚え、日本音響家協会賞を贈ります。
●経歴
●功績(年代別・主な物)作品 等)
現在進行中(2012年現在)
●特記事項
2004年8月、Art Center College of Design (カリフォルニア/アメリカ)、および Bard College (ニューヨーク/アメリカ) の2大学より名誉博士号を授与されました。
2010年受賞者
犬塚 裕道(いぬづか ひろみち)
演劇や舞踊に精通した多彩な仕事ぶりは邦楽界で定評があり、名古屋地区では絶大の信頼を得ています。そのことは単に技術的なことだけでなく、人間的な素晴しさと仕事に対する哲学によるものです。
また、蓄えた豊富な知識とノウハウを惜しみなく次世代に伝授し、後進の育成と技能伝承にも尽力されており、日本音響家協会賞授賞に値します。
●経歴
(1992年より本名を高橋裕道に)
●主な作品と公演
録音 CD
舞台上演用CD
音響プラン/効果音製作/操作
2009年受賞者
栄誉賞
若林 駿介(わかばやし しゅんすけ)
日本の放送および録音界の先駆者としてステレオ録音の基礎を築き、ひいては音響界全体の範となって後進の育成と音響家の地位確立に尽力された業績を讚え、ここに栄誉賞を贈ります。
●功績
コロンビア単科大学大学院卒。アメリカでブルーノ・ワルター晩年の録音に関与しました。帰国後、数々の日本のクラシック録音に従事し、ステレオ録音の基礎を築きました。
また、放送では文化放送時代における旧日本フィルに代表される数多くの放送番組収録をはじめとして、普門館でのカラヤン/ベルリン・フィルの収録など、ステージ音響の分野では70年の大阪万博の鉄鋼館や武道館における世界歌謡祭の音響監督を担当するなど、数々の音楽音響の新分野を開拓。
朝日新聞をはじめ音楽雑誌等で録音評を担当するなど、オーディオ評論家としても活躍。
また東京藝術大学や九州芸術工科大学において、または日本音響家協会初代会長として後進の育成にあたり、後に日本音響家協会名誉会長。
2008年7月1日逝去、享年78歳。
2008年受賞者
青地 瑛久(あおち てるひさ)
音響の哲学的見地に基づき、その天性ともいえるセンスの良い効果音創造は、周囲から絶大な評価を受けています。また、簡単な音源による音づくりは的を射ていて、誰にでも分かりやすく、後進の手本になっています。
長年、大阪芸術大学で音響効果マンの芽を育み、多くの若者を輩出してこられました。その熱意と成果は日本音響家協会賞に値します。
●経歴
●受賞
●主な参加作品
放送
ドキュメンタリー部門 日本人のルーツ「北方騎馬民族がやってきた」
日本人のルーツ「三味線の系譜」
小磯 良平の世界
丸山ワクチン
ドラマ部門 祇園物語
ややととさん
木曜ゴールデンドラマ
讀賣テレビ「朝の連続テレビ小説」シリーズ
オカン
バラエティー部門 11PM
EX-TV
おもしろサンデー
たかじんのばー
PAPEPO
舞台
昭和40年から主に関西の新劇に係わる
大阪新劇団協議会合同公演
京都新劇団協議会合同公演
大阪自立劇団連絡協議会合同公演
他に、プロアマ劇団の公演に音響デザイナーで参加し、現在までに約550本の作品を手がける
また、ライフワークとして上岡龍太郎独演会、ひとり会の音響デザインを担当
2007年受賞者
増 旭(ます あきら)
演出空間において音響機器の真の能力を発揮させるサウンドシステムチューナは、現在、欠かすことのできない存在となっています。
そのサウンドシステムチューナの重要性を広め、後進の育成に励み、この道を究めた業績、そして利己的な色付けをせずにオペレータの感性の領域に踏み込みむことをしないという、芸術表現への尊重と優しさがある増旭チューニング哲学は、日本音響家協会賞に価いするものであります。
●経歴
●主なデザインおよびチューニングイベント
●主なチューニング施設
新国立劇場(大、中、小)、中野サンプラザホール、サンパール荒川、京都国際会議場メインホール、大阪厚生年金会館、大阪松竹座、新神戸オリエンタル劇場、中日劇場、博多座、富山県教育文化会館、 広島市民球場、名古屋瑞穂競技場、大阪市立科学館、志摩スペイン村、門司グランシップ、表参道ヒルズ、売布シネマ、立川シネマツー、立川シネマシティー、渋谷シネアミューズ、アテネフランセ他多数
2006年受賞者
富山 尚(とみやま ひさし)
主として琉球王家の伝統芸能「組踊」をはじめとする沖縄の伝統芸能の場で活躍され、伝統的な芸能まで爆音をもってPAする風潮の今だに色濃い沖縄の地において、ひたすら伝統の音を護るSRをめざし、その自然で心地よい音に仕上げる音響デザインは、人間国宝・照喜名朝一氏を初めとする多くの演奏家から、琉球音楽の音響の第一人者として高く評価されています。この功績に対して日本音響家協会賞を贈ります。
●経歴
●主な作品(2000年以降)
2000年
琉球歌劇「泊阿嘉」野外公演 NHK沖縄放送局
G8サミット記念「沖縄芸能団北米公演」国際交流基金 佐藤太華子
「クリムト 愛と死の交錯」柳下規夫&沖縄モダンダンスカンパニー 柳下規夫
オペラ「魔笛」沖縄県立芸術大学 小池哲央
2001年
組踊特別鑑賞会他府県公演 沖縄県、組踊保存会
琉舞創作ロシア公演 ACO沖縄 神崎由布子
琉球KAGEKI 「にたかまんた・泊阿嘉」 ACO沖縄 加藤直
喜劇「めんそうーれ沖縄」県外公演 ACO沖縄 加藤直
「バレエドファンタジア」柳下規夫&沖縄モダンダンスカンパニー 柳下規夫
2002年
組踊特別鑑賞会他府県公演 沖縄県、組踊保存会
「ムリカ星ゆんた」琉舞創作ロシア公演 ACO沖縄 三隅治雄
「桜・おんな三態」柳下規夫&沖縄モダンダンスカンパニー 柳下規夫
喜劇「めんそうーれ沖縄」県外公演 ACO沖縄 加藤直
創作組踊「王女と犬太郎」玉城流扇寿会 幸喜良秀
2003年
組踊特別鑑賞会他府県公演 沖縄県、組踊保存会
南海のムリカ星 ロシア公演 ACO沖縄 三隅治雄
琉球KAGEKI 「きざみ節・泊阿嘉」ACO沖縄 加藤直
「愛傷歌」柳下規夫&沖縄モダンダンスカンパニー 柳下規夫
喜劇「めんそうーれ沖縄」県外公演 ACO沖縄 加藤直
創作組踊「王女と犬太郎」玉城流扇寿会 幸喜良秀
琉球舞踊ブラジル公演 玉城流扇寿会
2004年
組踊特別鑑賞会他府県公演 沖縄県、組踊保存会
創作バレエ「Space & Timt」「The Sea」南条幸子バレエ研究所 南条幸子
「逝春の行方」柳下規夫&沖縄モダンダンスカンパニー 柳下規夫
新組踊「月下之道化」ACO沖縄 加藤直
喜劇「めんそうーれ沖縄」県外公演 ACO沖縄 加藤直
創作組踊「落城物語」玉城流玉扇会 幸喜良秀
2005年
組踊特別鑑賞会他府県公演 沖縄県、組踊保存会
南海のムリカ星 韓国公演 ACO沖縄 三隅治雄
春夏秋冬・・「雛の庭」沖縄モダンダンスカンパニー 柳下規夫
琉球舞踊及び創作組踊「王女と犬太郎」名古屋公演 玉城流扇寿会 幸喜良秀
創作組踊「落城物語」玉城流玉扇会 幸喜良秀
2005年受賞者
仲村 昭(なかむら あきら)
木材、コーン紙、ドライバにこだわって、スタジオ用小型モニタスピーカの名器・NS10M型を開発し、全世界で業界標準として通用させたことは、スピーカの設計製造分野においても「モノづくりニッポン」を世界に認めさせました。この功績を称え、日本音響家協会賞を贈ります。
●経歴
2004年受賞者
豊島 政実(とよしま まさみ)
アビーロード・スタジオに代表されるように、その作品は建築音響・電気音響の設計のみにとどまらず、スタジオ全体の空間の快適性や視覚的環境に優れ、プロデューサやアーチスト、ミクシングエンジニアなど多くの音楽関係者に認められています。国内、海外の著名なレーコーディング・スタジオ、ホールなどの音響設計を多数手がけ、国際的に、音響システムデザイナーとして音楽産業に貢献しました。
●経歴
●主な作品
海外
アビーロードスタジオ、タウンハウススタジオ、ルーカスフィルム・スコアリングスタジオ、Ramoji Film city サウンドコンプレックス(インド)、オアシススタジオ(北京)、ソウルスタジオ(韓国)、ナンジャンスタジオ(韓国)、レッドヒルカルチャーセンター(モスクワ)
国内
ビクタースタジオ、オンエア麻布スタジオ、ウエストサイドスタジオ
プライベート
スティング、フィル・コリンズ、エンヤ、ジョージ・マイケル
2003年受賞者
及川 公生(おいかわ きみお)
レコーディングの世界でジャズのサウンドに対する評価は厳しいものがあります。長年培われてきたサウンドと現在の最新技術をマッチングさせて創造することと、耳の肥えたファンの多い世界であるからです。及川氏は、そのジャズのサウンドの収録・SRに挑戦し続け、マルチトラック録音で後からミックスするのではなく、いきなり完成録音をするダイレクトレコーディング、いわゆる「一発録り」を信念として、演奏者の緊張と集中力によって生まれる生々しいサウンドを素直に作り続けています。その音響哲学は、的を射ていて誰にでも理解でき、後進の指導に大いに役立っています。これまでの著名なミュージシャンのレコーディングの実績と、感性豊かなジャズサウンドの組み立て技巧の確立と、後進への伝承の功績を称えます。
●経歴
●主な作品
●出版
「及川公生のサウンド・レシピCD-R+BOOK」ユニコム刊 他
2002年受賞者
栗山 譲二(くりやま じょうじ)
デジタル音響機器創生期に、画期的なデジタルチャンネルデバイダー・SAORIの開発をはじめ、世界に先駆けて大型デジタル調整卓を開発するなど、困難な開発期を先頭に立って切り開き、音響卓のデジタル化の幕開けを導きました。調整卓の創造性と高機能、高音質化の功績は多大です。
●経歴
●実績概要
1、PA用デジタルシグナルプロセッサー「SAORI・DPシリーズ」、大型デジタルミキサー「ixシリーズ」
等を企画し製品開発。
2、音響信号のデジタル信号処理に関して、「空間選択性マイクロフォン」「アクティブノイズコント
ロール」「アダプティブスピーカ」等の研究を行い、特許を取得。
--------------------------------
山本 能久(やまもと よしひさ)
演劇を観るのではなく演劇を感じさせてくれる音響家デザインで、数多くの舞台を創造し、ダイナミズムにとんだデザインは無音から一気に音の洪水の中に観客を連れて行き、音響デザインの有用性を再認識させるとともに、音により観客に深い感動を与えました。
また早くから、コンピュータを活用した音響効果システムの構築、サンプラーを応用した再生などテクニックの面でも先駆者として活躍され、観客心理を心得て緻密に計算された音響デザインは、演出空間創造の可能性を広げました。
●経歴
●代表作品
つかこうへい劇団作品
木野花/フラワーズカンパニー公演
劇団☆新感線公演
アール・ユー・ピーのプロデュース公演
2001年受賞者
小野 隆浩(おの たかひろ)
オペラ、クラシック音楽を熟知したうえで、建築音響的手法と電気音響を効果的に使用した音響デザインは劇場空間に自然な音響を作りだし、その芸術的表現力にはクラシック音楽関係者から高く評価されています。日本におけるオペラの音響デザインを確立し、ヨーロッパのオペラ音響に劣らない緻密な技巧は、21世紀の日本の演劇音響分野をより高度なものへ導くものと期待できます。
●経歴
●音響デザインの代表作品
---------------------------
特別賞
辻 亨二(つじ りょうじ)
辻氏は、演劇の中の音を台本の生きた感性と捕らえています。役者は当然、当事者ですが、舞台に音の無い世界は虚と言わせるまで、演劇と音とを対等にした功績は大であります。また、演劇の音響効果を職業として確立させ、後進の指導・育成にも貢献して多くの音響家を輩出しています。
●経歴
●受賞
●音響プランの代表作品
2000年受賞者
大口 孝(おおぐち たかし)
演出上、必要不可欠となっているワイヤレスマイクロホンも、つい最近まで特殊、高価そして入手困難という欠点がある高電圧水銀電池を使用してきました。このワイヤレスマイクが現在のように高性能となり発展、普及した陰には、今は忘れ去られようとしている多くの研究開発者がいます。注目すべき研究成果は、受信アンテナを複数設置し受信性能を飛躍的に向上させるダイバーシティ方式、ノイズに強くダイナミックレンジ拡大のためのコンパンダ電送方式等々の開発、そして汎用電池である単3電池1本で長時間の安定動作する方式が開発され、製品化されたことでした。現在、プロ音響現場で使用されているワイヤレスマイクロホンは、混信、雑音に悩まされることも少なく、音質も有線マイクロホンと遜色ないぐらい高性能で、さまざまな場面で活用されています。これらの製品開発は、創造活動に多大な恩恵もたらしました。特に注目すべきは、水銀電池から単3電池に置き換わったことで、全国どこでも容易に使用でき、運用数が桁違いに増大した現在、水銀汚染から地球環境を保護することでも貢献する結果をもたらしたことです。そこで日本音響家協会は、ワイヤレスマイクロホンの電池を単3電池1本に置き換えたことで、高価な水銀電池の足かせから解き放った功績を称えて、その研究開発者である大口孝氏に日本音響家協会賞贈賞を贈ります。なお、大口孝氏は、現在のワイヤレスマイクロホンに関する電波法改正にあたり、標準規格作成のリーダーとしての功績も大であります。
●経歴