TBSラジオ施設見学会の実施報告
開催日時:2023年9月2日(土)
主 催:一般社団法人日本音響家協会 東日本支部
TBSラジオ施設見学会の報告
東日本支部は、TBSラジオ施設の見学会を行いました。
見学は関東一円に電波を送信している埼玉県の戸田送信所と東京都の赤坂にあるスタジオの2か所でした。
戸田送信所では、送信所の歴史や成り立ちなどのレクチャーを受け、高さ147mのアンテナ、変電設備、非常用自家発電設備、送信設備など見せていただき、参加者全員でアンテナをバックに記念撮影をしました。
赤坂のTBSでは、生放送に使用するスタジオや録音スタジオなどを見学しました。スタジオにはコロナ感染対策用のアクリルパネルや、DJとゲストのリモート出演用の40インチほどのディスプレイが設置してあるのが印象的で、コロナ禍で仕事の方法が変わったことを伺い知れました。
コンロトールルームには最新のデジタルミキサー等の機材はもちろんですが、配信用のカメラやビデオミキサーがあり、今はラジオというメディアが変化する過程なのかな、と感じました。
最後に出演者のサインボードの前で記念撮影を行い、18時過ぎに見学会は終了しました。
今回は株式会社TBSラジオ様ならびにUXデザイン担当局長の塩山雅昭氏に大変お世話になり、有意義な見学会を実施させていただきました。
ありがとうございました。 報告:東日本支部実行委員 網野岳俊
▲戸田送信所
▲変電室
▲スタジオのコントロール
▲見学終了後の記念写真
TBSラジオ施設見学会参加者感想
この見学会に参加したので感想を述べさせていただきます。
TBSラジオの中波(AM)放送は、戸田送信所から関東一円をカバーしており、周波数は954kHz、出力は100kWだそうです。
アンテナの高さは1/2波長に合わせて約150m、周辺の地面をラジアルアース(放射状に設置するアース)として使用するために広大な敷地が必要で、水辺など湿った土地の方が適しているとのこと。
電源系統、自家発電機など、各所で二重化によるバックアップが考えられている様子を見学しました。
送信所にあるOrban社のオーディオプロセッサーによる処理は、TBSラジオのサウンドカラーを決める重要な部分であり、AM放送用とradiko送出用でそれぞれ違う設定が施されているそうです。
赤坂にあるTBSラジオのスタジオやマスターの見学では、ラジオスタジオでありながら、最近は映像配信も同時に行うことがあるらしく、カメラやビデオスイッチャーが用意されたスタジオもありました。
ビデオスイッチャーは音声に追従した自動スイッチングも活用しているそうで、少人数でも効率的に放送と配信を行う工夫が見られました。
戸田の送信所、赤坂のスタジオどちらも、普段ではあまり見ることのできない箇所を見せていただき、有意義でした。 《奈良 暁 東日本支部》