支部長懇話会をオンラインで開催(2021年4月5日19時30分〜20時30分)
支部相互の情報共有を目的の意見交歓会で、副支部長と事務局長の出席も可能として実施した。
会長から協会の運営基本方針が述べられ、支部の個性ある運営を尊重または重視するが、イベントの企画にあたっては常に「何のため、誰のため」を考えていただきたいという要望が伝えられた。
2021年日本音響家協会賞
松本 泰(マツモト ヤスシ)氏に決定
□受賞理由
音響機器設計・音響設備設置・仮設音響の現場体験を活かして、商用電源の正しい使用法やトラブルの解決法など、具体的な手法を構築して、所属社内だけでなく広く本協会等にて「音塾」としてワークショップを開催してきた。
松本氏の実演を交えた解説は高評で、多くの音響家のスキルアップに繋がっている。
今後は、電気音響機器にとって最も重要であるAC電源の正しい知識を後進に伝えていただくことを望むと共に、これまでの功績を讃えて日本音響家協会賞を贈ります。
□経歴
1959年兵庫県神戸市生まれ
1982年東亜特殊電機株式会社(現 TOA株式会社)入社
2007年高知工科大学大学院博士後期課程単位取得満了
現在、TOA株式会社 エンジニアリング部 技監
□功績
1982年 東亜特殊電機入社 サウンド機器開発担当
1983年 音響機器レンタル部門サウンドポケット 技術担当
1985年 神戸ユニバーシアード神戸大会 音響担当
1990年 Z-DRIVE販売 開発担当
1990年 ウイーン国立劇場納入のデジタル音響調整卓 iX-9000 調整担当
1990年 FFT音響計測システム開発導入
1991年 世界陸上大会 音響担当
2010年 音響教育、匠伝承プログラム『音塾®』企画構築 初代塾長
2011年 防災用ホーンアレーシステム実証実験、エンジニアリング担当
2011年 第一回神戸マラソン大会 音響担当
□特記事項
2011年2月 西日本支部主催の音塾の講師
2011年5月 北陸支部主催の音塾の講師
2012年10月 西日本支部主催の音塾part2の講師
□備考
日本音響学会 正会員
映像情報メディア学会 正会員
日本防災機構 防災士
経済産業省の一時支援金給付の案内
フリーランスにも上限30万円支給。
申請締め切りは5月31日です。
詳細はホームページで確認してください。
詳細 https://ichijishienkin.go.jp
事前確認について 4月21日までが事前確認期間
(一社)舞台技術者連合が解散
この団体は舞台照明家・沢田祐二氏(理事長)による発案の下、創造力に長けた「上級舞台技術者認定」制度や「技術監督」制度、「インストラクタ」認定などの創設を掲げて2017年に設立しましたが、2021年3月31日をもって解散となりました。
2020年度後期、優良ホール認定施設(2021年4月1日認定発令)
■新規認定
札幌文化芸術劇場(hitaru)
■再審査申請による認定
当該ホールの舞台運営方針転換により「東京芸術劇場大ホール」から「東京芸術劇場」に変更
札幌文化芸術劇場を優良ホール100選リストに加えるとともに、東京芸術劇場の「大ホール」を削除致しました。
(報告:加藤りな優良ホール百選担当理事)
▲札幌文化芸術劇場に認定書贈呈 斎藤義晶館長(右)と坪田栄蔵推薦人
令和2年度「文化芸術活動の継続支援事業」
本協会は、文化庁からフリーランスに対する助成金申請資格認定の確認番号付与業務の依頼があり、協力いたしました。
その結果、本協会が確認番号付与した件数の88%の方が申請して、申請者の97%が交付決定されとの報告がありました。
令和2年度文化庁長官表彰に小野隆浩氏
当協会の元理事、現評議員の小野隆浩氏(滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール音響デザイナー、大阪芸術大学舞台芸術学科舞台音響効果コース准教授)が『永年にわたり、舞台音響家として活躍するとともに、後進の育成にも努め、我が国の芸術文化の振興に多大な貢献をしている』との功績で令和2年度文化庁長官表彰を受賞しました。
推薦理由は『電気音響とはなじみの薄いクラッシック音楽界、とりわけ我が国におけるオペラの世界に初めて「舞台音響」という概念を導入した先駆者である。拡声が主体になりがちな電気音響にとらわれず、音の反射や回析そして吸収といった建築音響の理論をベースに、電気音響を効果的に組み合わせるという独特の手法による音場表現は、劇場空間に自然な響きをつくりだし、その芸術的表現力には内外の演奏家や演出家からも定評がある』であります。(報告:八板賢二郎)
金沢歌劇座、新優良ホールに認定
新優良ホールとして「金沢歌劇座」が認定され、優良ホール100選に加わりました。
▲北國新聞記事 2020.12.04
▲北陸中日新聞記事 2020.12.07
2020年日本音響家協会賞受賞記念講演
本年の協会賞贈賞式と受賞記念講演は、コロナ禍による集会自粛で中止となりました。
そこで、新谷美樹夫さんの記念講演のビデオを制作していただきました。
素晴らしい内容です、是非ご覧ください。
▲画像をクリックしてください。
2020年日本音響家協会賞 新谷美樹夫(しんたに みきお)氏に決定
■贈賞理由
新谷氏のジャズへの積極的な取り組みは、横濱ジャズプロムナード、東京ジャズ、岡崎ジャズストリート、今治ジャズタウンなど国内のジャズフェスティバルなどへ参加、また海外においてはニューヨークやバッファロー等での演奏活動で明らかです。
それらの経験をもとに、金沢市に「ジュニアジャズオーケストラ(小・中・高校生)」を設立し、音楽の啓発育成活動を推進するとともにベルギーやスペイン等、海外のジャズバンドとの国際交流も深めています。
また、地域の音楽イベント「金沢ジャズストリート」を立ち上げ、現在はプロデュース担当をされています。
常に新たな音楽と音響の創造に情熱を傾けていて、音楽の魅力を若者へ伝えていく姿勢は高く評価されており、多大な功績を重ねて来ました。これらを称えて日本音響家協会賞を贈ります。
■経歴
2004年 金沢市民芸術村ミュージック工房 ディレクターに就任
2005年 ジュニア・ジャズ・オーケストラJAZZ-21 代表
2009年 金沢ジャズストリート プロデューサー
2010年 金沢ジャズ連盟 副代表
2013年 金沢フラメンコ祭り実行委員会 副代表
2013年 L.F.I株式会社 代表取締役
■功績
1994&1996年 パーカッショニスト“小幡亨”のドイツツアー(ボン・ベルリン・ハイデルベルグ・ライプチヒ等)にエンジニアとして参加
2000年 杉原千畝生誕100年記念事業「カウントベイシー・オーケストラ6000人の命」のビザ・ジャズコンサート」(大阪国際会議場)の音響担当
2002年 「ディークエリントン・オーケストラ・コンサート」(金沢市観光会館)の音響制作担当
2004年 「ジュリアード・ジャズ・オーケストラ」(石川県立音楽堂)の音響制作を担当、同年に「ジュニア・ジャズ・オーケストラJAZZ-21プロジェクト」を立ち上げる
2012年 アメリカ・ニューヨーク、バッファロー市に「JAZZ-21」とともに遠征
2013年 中西保志&オーケストラ・アンサンブル金沢 バレンタインコンサート
2014年 ベルギー・ゲント市へ遠征し、「JAZZ-21」とともにインターナショナル・ジャズ・ディ「TUNES」に参加
2017年 「JAZZ-21」ニューヨークJAZZ STANDARDに出演69およびニュースクール大学と交流
2020年 オーケストラアンサンブル金沢によるジャズ作曲家・狭間美帆作曲の「南坊の誓い」の初演をライブレコーディング担当
八板会長が文化庁長官表彰
このたび、当協会の八板賢二郎会長は “永年にわたり、舞台音響家として活躍するとともに、後進の育成にも努め、我が国の芸術文化の振興に多大な貢献をしている” との理由により、令和元年文化庁長官表彰を受賞しました。
表彰式は2019年12月6日、文部科学省第2講堂において行われました。
なお、以下のとおり協会運営の実績を主な推選理由として、理事有志により推挙いたしました。
『八板賢二郎氏は、昭和51年に開催された文化庁主催の地方公立文化施設職員研修会のコーディネータを務め、全国の劇場・音楽堂等の音響技術者との交流を契機に日本音響家協会の設立に参画した。以来40年以上にわたり、八板氏の独創的な発想によって様々な事業を実施して全国の劇場・音楽堂等、放送局、レコーディング等の音響技術者関連の技能向上に寄与した。また、国立劇場の音響担当として、伝統芸能の音響技術に革新をもたらし、現在の礎を作り上げ、我が国における舞台音響の発展に大きく貢献した。
八板氏が推進した事業は次のとおりである。
平成2年から「音響家技能認定講座(現在5コース)」を計画し、全国各地で開催して音響技術者の技能向上を図った。平成9年からは、この講座の修了者の試験を実施して技能認定を開始した。
劇場・音楽堂等のホスピタリティ向上策として、平成12年に「優良ホール100選」という制度を考案、優秀なスタッフにより施設の維持管理が適切に行われ、利用者に寄り添った運営がされている、劇場・音楽堂等を選定し、その施設で働く職員のモラルと技術力向上に尽力している。
平成12年より「日本音響家協会賞」を設け、国内でプロ音響界に貢献した人物を称えることを提案、功績を称えることで技術の継承・発展、後身の育成を推進している。
平成29年に、バークリー音楽大学で音響学を専攻したミュージシャンの共感を得て、「ジャズ音響研究会」を立ち上げた。近年、コンサート等の音を過大音量で拡声する傾向にあることから、ミュージシャンと音響技術者が上手にコミュニケートすることにより、心地よく音楽を聞かせる啓蒙活動を全国で実施している。特に、昨年(平成30年)12月に実施したワークショップは演奏者と技術者の協働によるこれまでにない切り口の内容で、好評を博した。
八板氏は常に『誰のため、何のため』を念頭に置いて、全国ネットワークを持つ強みを生かしつつ、日本音響家協会各支部の活動を推進し、『言葉が異なれば考え方も異なる』を尊重して各地の特性を活かした事業を展開させ、地域文化の振興を担う人材を育成している。
本協会は、すべての会員が個人として参加、無報酬で運営に携わることを原則に、協会の会員のみならず全国の音響家が発展する仕組みを構築して、音響分野における技術面、人材育成に波及効果を及ぼしていることから、八板賢二郎氏の功績を高く評価したい。』
八板会長は「協会の事業推進を推薦理由として受賞したことは、会員の皆様のご努力の賜物であり、とても嬉しい」と語っておりました。(深尾康史)
▲最前列の右から4人目が会長、中央が長官(深尾撮影)
■新優良ホール
2018年11月認定
音更町文化センター
〒080-0302 北海道音更町木野西通15丁目8番地
■音更町文化センターからのコメント
★事務・施設管理から
施設の開館から30年以上経過していますが、このような施設の設備を工夫しながら大切に使用している事を評価していただき大変光栄です。また、運営面においても日頃のホールスタッフの努力や協力に感謝しております。
★舞台スタッフから
さまざまな公演にこれまで携わってきましたが、ステージに立つ人にとっても観客として来場する人にとっても特別な日を創り上げるお手伝いをしていることを常に意識してきました。これからも安心して使用していただけるよう、対応していきたいと思っています。
▲認定証贈呈 小塩館長と山形推薦人