上級劇場技術管理者のための「劇場技術マネジメント教本」完成
2022年7月から、多くの会員とアドバイザのご協力をいただいて校正を繰り返してきました教本が完成しました。
A4判192ページで、表紙は藤色です。定価は2,970円です。
編集後記(編集担当者の声)
22年度前期優良ホール決定
幸田町民会館(愛知県)
https://www.happiness.kota.aichi.jp/index.htm
推薦理由
運用スタッフのホスピタリティ意識がとても高く、利用しやすい環境を提供していただける。
▼2022年10月27日、本協会の丹羽功代表理事が幸田町民会館・桐戸博康館長に認定書をお届けいたしました。
▼会館スタッフのみなさん
フリーランスに係る取引適正化のための法制度の方向性
に関する意見募集について
フリーランスに対しての新法制定に向けて、内閣官房において検討が進んでおります。
9月5日の日経新聞において、2023年度の通常国会にフリーランス保護のため、下請法をはじめとした関連法案が提出される報道がありました。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA137C90T10C22A6000000/
日経新聞※全文は有料会員のみ購読可です。
9月13日の読売新聞においては、秋の臨時国会に「フリーランス」保護の法案を政府が提出するとの記事が掲載されました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a71db4c8ccd997998f0182fc9b118e6c21be929b
この件について、内閣官房において、パブリックコメントを実施しています。
法人事業者も個人事業主も、双方に影響の大きい改正となりますので、パブリックコメントへ様々なご意見の投書をお願い致します。
パブリックコメントの締め切りは9月27日23時59分となっております。
「フリーランスに係る取引適正化のための法制度の方向性」に関する意見募集について意見募集(パブリックコメント)ページ
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=060830508&Mode=0
命令などの案 フリーランスに係る取引適正化のための法制度の方向性
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000241038
アーツカウンシル東京アーツアカデミー「芸術文化創造活動の担い手のための会計・税務講座」(オンライン開催)
会計・税務の基礎知識や、持続的な団体運営や事業運営のためのヒントを提供します。「個人編」と「任意団体編」「一般社団法人編」「NPO法人編」「営利法人編」の4つの団体別のコースに加えて、今年度は電子帳簿保存法やインボイス制度といった新たな制度について学ぶ特別企画も開催いたします。
【事業詳細・申し込み方法】
https://www.artscouncil-tokyo.jp/ja/events/53197/
<講座内容・日時 2022 年 ◎全6コース 各回 19:00~21:30 ※講座はすべて 1 回完結型>
7 月 15 日(金)任意団体(法人化検討団体含む)編
7 月 26 日(火)一般社団法人編
8 月 5 日(金)特定非営利活動法人(NPO 法人)編
9 月 15 日(木)個人編
10 月 17 日(月)営利法人(株式会社、合同会社)編
11 月 15 日(火)特別企画(電子帳簿保存法&インボイス制度)編
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【お問い合せ】
特定非営利活動法人舞台芸術制作者オープンネットワーク
TEL:080-8395-6124
E-mail:act-artsacademy@onpam.net
推薦理由
2015 年5 月開設。旧名寄市民会館の老朽化により代替え施設として、市民文化センターに併設して建設された。
施設内に事務所及びスタジオを有する「FM Air てっし」が委託管理運営業務を受けて運営。開設時から積極的に自主事業に取り組むとともに、スタッフは高いモラルを持ち、市民利用に際しては適切なアドバイスとサポートを行い、市民の文化活動向上に貢献し、厚い信頼を受けている。
ホール機材は整理整頓・メンテナンスもしっかりと行われ、フレキシビルな対応を行なっている。
ホール名称の「エンレイ」は市内にも分布する花の名前。客席数647 席は「なよろ(746)」の数字を逆に並べたことに由来する。
4月15日、ホール百選認定証を名寄市民文化センター館長の佐々木憲一様に、坪田栄蔵日本音響家協会理事がお渡ししました。
佐々木様からは『とても光栄で、ありがたいことです。これからも市民に愛されるホールとして、
また積極的な事業展開に努めて参りたい』とお言葉をいただきました。
佐々木憲一理事長(左)と坪田栄蔵協会理事
2021年度文化庁長官表彰に富山尚氏
本年度の長官表彰は沖縄の富山尚氏が受けられ、2021年12月14日に文化庁で表彰式が行われた。
同時に沖縄からは、重要無形文化財の組踊、琉球舞踊の筝曲演奏者・高良時江氏、琉球舞踊家・佐藤太圭子氏も受賞されました。
富山氏の受賞理由は『永年にわたり、音響デザイナーとして活躍し、我が国の芸術文化の振興に多大な貢献をしている』とし、音響デザイナーとしての受賞でした。
■推選理由主として琉球王家の伝統芸能「組踊」をはじめとする沖縄の伝統芸能の場で活躍され、伝統的な芸能まで爆音をもってPA(public address/拡声)する風潮の沖縄の地において、ひたすら伝統の音を護るSR(sound reinforcement/音響補強)をめざし、その自然で心地よい音に仕上げる音響デザインは、人間国宝・照喜名朝一氏を初めとする多くの演奏家から、琉球音楽の音響の第一人者として高く評価されています。平成16年に「国立劇場おきなわ」が開場したことから、琉球芸能の多くがこの劇場で上演されることになり、現在は主に琉球舞踊等の創作作品や海外公演、さらにはバレエ、演劇等を手掛けています。
■学歴・職歴等
昭和36年 沖縄県に生まれる
昭和57年 東京音響専門学院卒業
昭和57年 有限会社サウンド沖縄入社
昭和61年 日本ホールサービス株式会社・音響事業部プロサウンドスタック入社
平成6年 音響デザイナーとして独立
■受賞歴
平成10年 第33回沖縄タイムス社芸術選賞奨励賞受賞
平成18年 日本音響家協会賞
■平成12年以降の主な音響デザイン作品
平成12年
琉球歌劇「泊阿嘉」野外公演 NHK沖縄放送局制作
G8サミット記念「沖縄芸能団北米公演」国際交流基金 作演出・佐藤太華子
オペラ「魔笛」沖縄県立芸術大学公演 演出・小池哲央
平成13年
組踊特別鑑賞会県外公演 主催・沖縄県/組踊保存会(以後、毎年本土各地で開催)
琉舞創作ロシア公演 作演出・神崎由布子
琉球KAGEKI 「にたかまんた・泊阿嘉」 作演出・加藤直
喜劇「めんそうーれ沖縄」県外公演 脚本・嶋津与志/演出・加藤直
平成14年
創作組踊「王女と犬太郎」玉城流扇寿会 演出・幸喜良秀
琉舞創作芸能「ムリカ星ゆんた」琉舞創作ロシア公演 作演出・三隅治雄
平成15年
「南海のムリカ星」ロシア公演 作演出・三隅治雄
琉球KAGEKI 「きざみ節・泊阿嘉」 作演出・加藤直
平成16年
新組踊「月下之道化」 作演出・加藤直
平成17年
琉球舞踊及び創作組踊「王女と犬太郎」名古屋公演 玉城流扇寿会
「南海のムリカ星」韓国公演 作演出・三隅治雄
「春夏秋冬・・雛の庭」沖縄モダンダンスカンパニー 演出・柳下規夫
平成19年
「南海のムリカ星」アイスランド公演 作演出・三隅治雄
平成22 年
創作劇「かじまやーカメおばぁの生涯」 脚本・下島三重子/演出・栗山民也
平成25年
「沖縄燦燦」沖縄公演 作演出・三隅治雄
平成26年
「沖縄燦燦」アビニョン・ロシア・ポーランド公演 作演出・三隅治雄
平成27年
琉球創作バレエ「琉球クリエイティブ」 作演出・長崎佐世
「沖縄燦燦」スコットランド公演 作演出・三隅治雄
平成28年
創作劇「オムツ党走る」 脚本・伊波雅子/演出・鄭義信
平成29年
創作劇「海の子どもたち」 作演出・鄭義信
令和元年
「沖縄燦燦」ロシア公演 作演出・三隅治雄
創作劇「海の子どもたち」台湾公演 作演出・鄭義信
*他に、県内の古典琉球舞踊公演を多数担当。
▲二列目の左が富山氏
都倉俊一長官から表彰状を受ける富山氏(右)
新優良ホールに新潟県民会館認定
優良ホール2021年度前期認定は新潟県民ホールに決定し、優良ホール100選に加わりました。
この施設は、新潟市芸術文化振興財団が指定管理者となって運営している。
優良ホール100選担当理事 加藤りな
▼認定証贈呈 涌井勇人館長(左)と田代雅春協会会員
リード エグジビション ジャパン社名変更 新社名RX Japan 株式会社
幕張メッセで開催しているライブ・エンターテイメントEXPO を主催するリード エグジビション ジャパン株式会社は、社名をRX Japan 株式会社に変更しました。
2021年日本音響家協会賞受賞者
松本 泰(マツモト ヤスシ)氏
2021年日本音響家協会賞の贈賞式は総会開場で実施となっていますが、コロナ禍のため今回は受賞者の勤務先TOA株式会社に赴いて8月5日に贈賞させていただきました。
□受賞理由
音響機器設計・音響設備設置・仮設音響の現場体験を活かして、商用電源の正しい使用法やトラブルの解決法など、具体的な手法を構築して、所属社内だけでなく広く本協会等にて「音塾」としてワークショップを開催してきた。
松本氏の実演を交えた解説は高評で、多くの音響家のスキルアップに繋がっている。
今後は、電気音響機器にとって最も重要であるAC電源の正しい知識を後進に伝えていただくことを望むと共に、これまでの功績を讃えて日本音響家協会賞を贈ります。
□経歴
1959年兵庫県神戸市生まれ
1982年東亜特殊電機株式会社(現 TOA株式会社)入社
2007年高知工科大学大学院博士後期課程単位取得満了
現在、TOA株式会社 エンジニアリング部 技監
□功績
1982年 東亜特殊電機入社 サウンド機器開発担当
1983年 音響機器レンタル部門サウンドポケット 技術担当
1985年 神戸ユニバーシアード神戸大会 音響担当
1990年 Z-DRIVE販売 開発担当
1990年 ウイーン国立劇場納入のデジタル音響調整卓 iX-9000 調整担当
1990年 FFT音響計測システム開発導入
1991年 世界陸上大会 音響担当
2010年 音響教育、匠伝承プログラム『音塾®』企画構築 初代塾長
2011年 防災用ホーンアレーシステム実証実験、エンジニアリング担当
2011年 第一回神戸マラソン大会 音響担当
□特記事項
2011年2月 西日本支部主催の音塾の講師
2011年5月 北陸支部主催の音塾の講師
2012年10月 西日本支部主催の音塾part2の講師
□備考
日本音響学会 正会員
映像情報メディア学会 正会員
日本防災機構 防災士
イベント・エンターテイメントEXPOの主催会社が社名変更
イベント・エンターテイメントEXPO等の主催社であるリード エグジビション ジャパン株式会社は、社名を「RX Japan 株式会社」に変更しました。
伊代野氏が協会の顧問に就任
5月19日に開催された理事会で、伊代野正喜氏が顧問に推挙され就任いたしました。
*伊代野氏のプロフィール
1947年 静岡県伊東市生まれ、千葉県浦安市在住。
日本大学文理学部心理学科中退、幼少の頃聞いたSPレコードから音に興味を持ち、音に係わることを生業としている。
1969年 ヒビノ電気音響株式会社(現ヒビノ株式会社)入社。
1978年 大新技術工業を経て株式会社サンセイエンジニァリング(後にヤマハサウンドテック株式会社、現在ヤマハサウンドシステム株式会社)入社、保守・検査・音響測定を担当。
この間、社団法人電気設備学会、劇場演出空間技術協会による編集発行の日本電気技術規格委員会制定指針JESC E0002「劇場等演出空間電気設備指針」の策定に参画。
2007年 ヤマハサウンドテック株式会社退社。
2008年 浦安市第28回市美術展にステンドグラス作品を出展し美術協会賞受賞。
その他、当協会の音響家技能認定講座の教科書作成やライブ・エンターテイメントEXPO運営に尽力されています。
支部長懇話会をオンラインで開催(2021年4月5日19時30分〜20時30分)
支部相互の情報共有を目的の意見交歓会で、副支部長と事務局長の出席も可能として実施した。
会長から協会の運営基本方針が述べられ、支部の個性ある運営を尊重または重視するが、イベントの企画にあたっては常に「何のため、誰のため」を考えていただきたいという要望が伝えられた。
(一社)舞台技術者連合が解散
この団体は舞台照明家・沢田祐二氏(理事長)による発案の下、創造力に長けた「上級舞台技術者認定」制度や「技術監督」制度、「インストラクタ」認定などの創設を掲げて2017年に設立しましたが、2021年3月31日をもって解散となりました。
2020年度後期、優良ホール認定施設(2021年4月1日認定発令)
■新規認定
札幌文化芸術劇場(hitaru)
■再審査申請による認定
当該ホールの舞台運営方針転換により「東京芸術劇場大ホール」から「東京芸術劇場」に変更
https://twitter.com/geigeki_info/status/1394235400315572227/photo/1
札幌文化芸術劇場を優良ホール100選リストに加えるとともに、東京芸術劇場の「大ホール」を削除致しました。
(報告:加藤りな優良ホール百選担当理事)
▲札幌文化芸術劇場に認定書贈呈 斎藤義晶館長(右)と坪田栄蔵推薦人
▲札幌文化芸術劇場
▲東京芸術劇場のTWITTERから 高萩宏副館長(左)と坂下雄一東日本支部長
令和2年度「文化芸術活動の継続支援事業」
本協会は、文化庁からフリーランスに対する助成金申請資格認定の確認番号付与業務の依頼があり、協力いたしました。
その結果、本協会が確認番号付与した件数の88%の方が申請して、申請者の97%が交付決定されとの報告がありました。
令和2年度文化庁長官表彰に小野隆浩氏
当協会の元理事、現評議員の小野隆浩氏(滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール音響デザイナー、大阪芸術大学舞台芸術学科舞台音響効果コース准教授)が『永年にわたり、舞台音響家として活躍するとともに、後進の育成にも努め、我が国の芸術文化の振興に多大な貢献をしている』との功績で令和2年度文化庁長官表彰を受賞しました。
推薦理由は『電気音響とはなじみの薄いクラッシック音楽界、とりわけ我が国におけるオペラの世界に初めて「舞台音響」という概念を導入した先駆者である。拡声が主体になりがちな電気音響にとらわれず、音の反射や回析そして吸収といった建築音響の理論をベースに、電気音響を効果的に組み合わせるという独特の手法による音場表現は、劇場空間に自然な響きをつくりだし、その芸術的表現力には内外の演奏家や演出家からも定評がある』であります。(報告:八板賢二郎)
金沢歌劇座、新優良ホールに認定
新優良ホールとして「金沢歌劇座」が認定され、優良ホール100選に加わりました。
▲北國新聞記事 2020.12.04
▲北陸中日新聞記事 2020.12.07
2020年日本音響家協会賞受賞記念講演
本年の協会賞贈賞式と受賞記念講演は、コロナ禍による集会自粛で中止となりました。
そこで、新谷美樹夫さんの記念講演のビデオを制作していただきました。
素晴らしい内容です、是非ご覧ください。
▲画像をクリックしてください。
2020年日本音響家協会賞 新谷美樹夫(しんたに みきお)氏に決定
■贈賞理由
新谷氏のジャズへの積極的な取り組みは、横濱ジャズプロムナード、東京ジャズ、岡崎ジャズストリート、今治ジャズタウンなど国内のジャズフェスティバルなどへ参加、また海外においてはニューヨークやバッファロー等での演奏活動で明らかです。
それらの経験をもとに、金沢市に「ジュニアジャズオーケストラ(小・中・高校生)」を設立し、音楽の啓発育成活動を推進するとともにベルギーやスペイン等、海外のジャズバンドとの国際交流も深めています。
また、地域の音楽イベント「金沢ジャズストリート」を立ち上げ、現在はプロデュース担当をされています。
常に新たな音楽と音響の創造に情熱を傾けていて、音楽の魅力を若者へ伝えていく姿勢は高く評価されており、多大な功績を重ねて来ました。これらを称えて日本音響家協会賞を贈ります。
■経歴
2004年 金沢市民芸術村ミュージック工房 ディレクターに就任
2005年 ジュニア・ジャズ・オーケストラJAZZ-21 代表
2009年 金沢ジャズストリート プロデューサー
2010年 金沢ジャズ連盟 副代表
2013年 金沢フラメンコ祭り実行委員会 副代表
2013年 L.F.I株式会社 代表取締役
■功績
1994&1996年 パーカッショニスト“小幡亨”のドイツツアー(ボン・ベルリン・ハイデルベルグ・ライプチヒ等)にエンジニアとして参加
2000年 杉原千畝生誕100年記念事業「カウントベイシー・オーケストラ6000人の命」のビザ・ジャズコンサート」(大阪国際会議場)の音響担当
2002年 「ディークエリントン・オーケストラ・コンサート」(金沢市観光会館)の音響制作担当
2004年 「ジュリアード・ジャズ・オーケストラ」(石川県立音楽堂)の音響制作を担当、同年に「ジュニア・ジャズ・オーケストラJAZZ-21プロジェクト」を立ち上げる
2012年 アメリカ・ニューヨーク、バッファロー市に「JAZZ-21」とともに遠征
2013年 中西保志&オーケストラ・アンサンブル金沢 バレンタインコンサート
2014年 ベルギー・ゲント市へ遠征し、「JAZZ-21」とともにインターナショナル・ジャズ・ディ「TUNES」に参加
2017年 「JAZZ-21」ニューヨークJAZZ STANDARDに出演69およびニュースクール大学と交流
2020年 オーケストラアンサンブル金沢によるジャズ作曲家・狭間美帆作曲の「南坊の誓い」の初演をライブレコーディング担当
八板会長が文化庁長官表彰
このたび、当協会の八板賢二郎会長は “永年にわたり、舞台音響家として活躍するとともに、後進の育成にも努め、我が国の芸術文化の振興に多大な貢献をしている” との理由により、令和元年文化庁長官表彰を受賞しました。
表彰式は2019年12月6日、文部科学省第2講堂において行われました。
なお、以下のとおり協会運営の実績を主な推選理由として、理事有志により推挙いたしました。
『八板賢二郎氏は、昭和51年に開催された文化庁主催の地方公立文化施設職員研修会のコーディネータを務め、全国の劇場・音楽堂等の音響技術者との交流を契機に日本音響家協会の設立に参画した。以来40年以上にわたり、八板氏の独創的な発想によって様々な事業を実施して全国の劇場・音楽堂等、放送局、レコーディング等の音響技術者関連の技能向上に寄与した。また、国立劇場の音響担当として、伝統芸能の音響技術に革新をもたらし、現在の礎を作り上げ、我が国における舞台音響の発展に大きく貢献した。
八板氏が推進した事業は次のとおりである。
平成2年から「音響家技能認定講座(現在5コース)」を計画し、全国各地で開催して音響技術者の技能向上を図った。平成9年からは、この講座の修了者の試験を実施して技能認定を開始した。
劇場・音楽堂等のホスピタリティ向上策として、平成12年に「優良ホール100選」という制度を考案、優秀なスタッフにより施設の維持管理が適切に行われ、利用者に寄り添った運営がされている、劇場・音楽堂等を選定し、その施設で働く職員のモラルと技術力向上に尽力している。
平成12年より「日本音響家協会賞」を設け、国内でプロ音響界に貢献した人物を称えることを提案、功績を称えることで技術の継承・発展、後身の育成を推進している。
平成29年に、バークリー音楽大学で音響学を専攻したミュージシャンの共感を得て、「ジャズ音響研究会」を立ち上げた。近年、コンサート等の音を過大音量で拡声する傾向にあることから、ミュージシャンと音響技術者が上手にコミュニケートすることにより、心地よく音楽を聞かせる啓蒙活動を全国で実施している。特に、昨年(平成30年)12月に実施したワークショップは演奏者と技術者の協働によるこれまでにない切り口の内容で、好評を博した。
八板氏は常に『誰のため、何のため』を念頭に置いて、全国ネットワークを持つ強みを生かしつつ、日本音響家協会各支部の活動を推進し、『言葉が異なれば考え方も異なる』を尊重して各地の特性を活かした事業を展開させ、地域文化の振興を担う人材を育成している。
本協会は、すべての会員が個人として参加、無報酬で運営に携わることを原則に、協会の会員のみならず全国の音響家が発展する仕組みを構築して、音響分野における技術面、人材育成に波及効果を及ぼしていることから、八板賢二郎氏の功績を高く評価したい。』
八板会長は「協会の事業推進を推薦理由として受賞したことは、会員の皆様のご努力の賜物であり、とても嬉しい」と語っておりました。(深尾康史)
▲最前列の右から4人目が会長、中央が長官(深尾撮影)
■新優良ホール
2018年11月認定
音更町文化センター
〒080-0302 北海道音更町木野西通15丁目8番地
■音更町文化センターからのコメント
★事務・施設管理から
施設の開館から30年以上経過していますが、このような施設の設備を工夫しながら大切に使用している事を評価していただき大変光栄です。また、運営面においても日頃のホールスタッフの努力や協力に感謝しております。
★舞台スタッフから
さまざまな公演にこれまで携わってきましたが、ステージに立つ人にとっても観客として来場する人にとっても特別な日を創り上げるお手伝いをしていることを常に意識してきました。これからも安心して使用していただけるよう、対応していきたいと思っています。
▲認定証贈呈 小塩館長と山形推薦人