音響茶話会「改めて知るサラウンド」実施報告
日時:2019 年 12 月 18 日(水)
講師:下山 幸一 氏
場所:エムアイセブンジャパン ショールーム mEx-lounge
主催:一般社団法人日本音響家協会東日本支部
協力:株式会社エムアイセブンジャパン
▲エムアイセブンジャパン株式会社
〜報告〜
この会は「サラウンドを聴いたらステレオなんて」「サラウンドはハイクオリティ!」「これが本当のサラウンドマイキング」「サラウンドでなければ表現できない音楽もある」「イマーシブオーディオとは?」の5つの柱立てで進行しました。
解説だけではなく、ステレオとサラウンド、異なるサラウンドマイキングの比較を同一音源を用いて試聴したことで、それぞれの違いや特徴を体感できました。
会場の再生環境は素晴らしく、参加者にサラウンドの魅力を十分伝えることができようです。
なお講義の前に、会場の再生環境についてエムアイセブンジャパンの三橋氏にご説明いたきました。
(坂下 雄一)
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〜感想〜
2003年7月に新宿区文化センター小ホールで実施された東日本支部技術セミナーで、宮下雄二会員に聞かせていただいてサラウンドの素晴らしさを味わいましたが、それから16年経っての開催でした。
今回は、音環境が調った会場での開催で、各自、音や音楽の好みは異なりますが、イマーシブの9.1も再生していただき「納得」できる心地よい音楽を聴かせていただきました。
サラウンドの収録方法(マイキング)は、レコーディングエンジニアによって様々で、独自の考えがあります。
下山さんはサラウンドが普及しない理由をいくつか述べておられましたが、いろいろな課題があって、愛好家は多いようですが一般への普及が進まないのが現状のようで、まことに残念に思いました。スポーツのテレビ放送では5.1が定番のようですが、今後はライブビューイングなどへの活用が望まれるではないでしょう。 (関 賢榮)
▼講演する下山氏
▼会場の様子
▼front speaker
▼rear speaker
下山幸一(しもやま こういち)プロフィール
日本放送協会・放送技術局制作技術センター・番組制作技術部チーフエンジニア、
NHK放送研修センター・シニアディレクターを経て、現在、録音家、オーディオ研究家。
1970年代後半からオーディオ誌等で、執筆活動。
2007年、サラウンド・マイクロホンアレーの研究発表で、AES JAPAN AWARD受賞。この成果は、22.2ch音響の収音手法にも引き継がれる。
2014年、日本プロ音楽録音賞部門Eサラウンド・サウンドで優秀賞を受賞。